FAQ〜止水材

各種矢板に対する塗布量を教えてください。

各種矢板において、十分な止水性が確保できるように塗布量を決めております。下表をご参照ください。塗布量は矢板1m当たりの両爪に塗布した場合の合計量で示しております。
また、軽量鋼矢板に使用する場合のパイルロック®塗布量についても併せて示しました。

各種矢板への標準塗布量

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鋼矢板の種類パイルロック®速乾型
[kg/m鋼矢板]
パイルロック®NS-v
[kg/m鋼矢板]
U形鋼矢板 Ⅱ型、Ⅱw型0.360.18
Ⅲ型、Ⅲw型0.400.20
Ⅳ型、Ⅳw型0.400.20
ⅤL型0.400.20
Ⅵ型0.440.22
ハット形鋼矢板10H、25H、45H、50H0.240.12
表中の数値は両爪の合計塗布量(kg/m鋼矢板)を示します、

軽量鋼矢板へのパイルロック®標準塗布量

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軽量鋼矢板種類軽量鋼矢板の形状パイルロック®速乾型塗布量(kg/m)
左爪        右爪
LSP-3A速乾型 0.12
NS-v 0.06
速乾型 0.12
NS-v 0.06
LSP-3B速乾型 0.12
NS-v 0.06
速乾型 0.15
NS-v 0.075
LSP-3D速乾型 0.12
NS-v 0.06
速乾型 0.12
NS-v 0.06
LSP-5速乾型 0.11
NS-v 0.055
速乾型 0.13
NS-v 0.065

乾燥・硬化するまでどのくらいの時間が必要ですか?

乾燥・硬化に要する時間は、パイルロック®速乾型、パイルロック®NS-vで異なります。一般に、パイルロック®のような溶剤を含んだ塗料状止水材では、10℃を下回ると粘度が上がり、乾燥時間が長くなる傾向があります。さらに、0℃を下回ると、常温20℃前後の場合の数倍の乾燥時間が必要です。詳しくは、下記の養生(乾燥)時間の目安表をご参照ください。

パイルロック®速乾型の養生(乾燥)時間の目安

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 気温 20 10 50-5
 パイルロック®[速乾型] ―14hr以上 21hr以上 33hr以上 48hr以上 

パイルロック®NS-vの養生(乾燥)時間の目安

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 気温 3020 10 5
 硬化促進剤:K-1(春、夏、秋用)10hr以上 16hr以上 18hr以上 60hr以上 
 硬化促進剤:F-2(冬および寒冷地用)16hr以上20hr以上

低温の場合、パイルロック®NS-vの粘度は高くなりますか?

パイルロック®NS-vは、温度の低下とともに粘度が上昇します。標準条件(25℃)の粘度に比べ、10℃で2~3倍、5℃以下では4倍以上の粘度になります。一般に10℃を下回ると、粘度上昇により塗りづらい状態となります。従いまして、使用の前日くらいから温度のなるべく高い部屋などで保管し、使用直前に現場で混ぜて塗布することをご推奨致します。

パイルロック®速乾型、パイルロック®NS-V、ケミカシート®はどのように使い分けますか?

主に、パイルロック®速乾型は仮設工事に使用される事例が多く、本設にはパイルロック®NS-vが多く使用されます。また、ケミカシート®はライナープレートに適しています。(下表を参照ください。)

設計する場合、透水係数はどのくらいで設定すれば良いですか?

実験室データでは、10-8~10-9cm/sオーダーで、最近の施設目標である10-7cm/sを確保しております。
(詳細資料がございますので、ご請求ください。)

パイルロック®速乾型、パイルロック®NS-v、ケミカシート®はどのように使い分けますか?

仮設、本設問わず鋼矢板の止水には、パイルロック®NS-vが多く使用されております。また、パイルロック®速乾型は溶剤を用いた塗料タイプであることの使い勝手の良さから、仮設工事に使用される事例が多くなっています。ケミカシート®はライナープレートに適しており、近年では使用例が拡大しています。(下表を参照ください。)

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製品用途特徴
パイルロック®NS-v仮設、本設工事兼用ウレタン無溶剤タイプで、継手に流し込み塗布。
パイルロック®速乾型仮設工事溶剤タイプで、刷毛で塗り広げる。引抜きやすい。
 ケミカシート® ライナープレート、H形鋼 粘着テープタイプ。貼るだけで、養生時間不要。

打設の時、剥がれてしまう可能性がありますが性能は出ますか?

パイルロック速乾型もパイルロックNS-vも、ある程度剥がれても十分な止水性を確保できるように、塗布量を決めております。止水材のご使用によって、無塗布の矢板を使用する場合より大幅に止水性が向上したと、たいへんご好評を頂いております。(実験室データでは、透水係数でマイナス2乗分以上の向上を確認しています。)

歩掛表を発行して頂けますか?

電話、歩掛発行依頼等でお問合わせ頂ければ、ご要望に応じた歩掛表を発行致します。

歩掛表のパイルロック®の費用は、矢板の継手両方に塗布の場合でしょうか?

そのとおりです。例えば、矢板の長さが10mであれば、歩掛表の価格×10mとなります。例えば、鋼矢板1m当たりの金額¥2,059(合計金額)×10m=¥20,590となります。

歩掛表に記載のパイルロック®の価格は、実勢の価格でしょうか?

設計価格(定価)を記載しています。実勢価格につきましては、建設物価、積算資料等をご参照いただくか、弊社販売代理店/日油商事株式会社へお問合せください。

仮設と本設で、歩掛の差異はありますか?

仮設では、イ) 返却矢板という項目があり、主に使用後の矢板の清掃費になります。ロ) 梱包費の項目は、打設現場と違う場所でパイルロック®を塗布した場合、それを取り回し梱包して現場へ運ぶ場合の費用です。ハ) 材料費、加工費に関しては、仮設・本設とも同じです。(加工費は、現場でパイルロック®を塗布して施工する場合です。)

ハット型の費用は、通常矢板とどこが違いますか?

通常の矢板は幅400㎜、ワイド型(w)600㎜となっており、ハット型では900㎜となっております。しかし、パイルロック®材料費における弊社の歩掛表では、矢板のメートル当りの価格で算出しています。従って、単純にその案件で使用される矢板の本数と塗布長さ、歩掛表のメートル当たりの単価を掛ければ、全体の費用が計算できます。
しかしながら、ハット型の場合、継手部の爪の向きが通常矢板と異なり左右で反対になっていることから、塗布・養生に時間を要することに注意が必要です。

打ち継ぎの場合、矢板の片方がオープンで水没しますが、その場合の注意点はありますか?

通常は、そのまま次の矢板を打設することが多いようです。その場合でも、充分な止水性能は確保できると考えますが、万全を期すためには打ち継ぐ次の矢板の継手には、10~20%多く塗布することをご推奨致します。

清掃時のコツのようなものはありますか?

引き抜いた矢板に残存する止水材に水分が残っているうちに、ウォータージェットを使用すると比較的容易に取れます。乾燥している部分は、水に浸けて膨潤させると容易に取り除くことができます。

止水材を塗らずに鋼矢板を打設し締切りましたが、後からパイルロックを塗るなどしてで止水できないでしょうか?多量に漏水しており工事に影響を与えています。

鋼矢板を打設してしまった後では、パイルロックを後から塗布するなどの止水工事はできません。その場合は、補修用の止水コードを漏水部分に詰め込むなどして対処するしか方法がありません。漏水が心配される工事の場合、迷わずパイルロック®を事前に塗布してください。

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